夜に駆けると名前だけなら誰だって知ってるってレベルだけど、最新の感性に触れたくて観てみました
一体何が始まるんです?というカメラワークと共に連れていくこの感覚、配信でやるならここまでやらなきゃ意味ないよね。足元を中心とした映像からでも、期待感と共に画面を持たせる。所々濡れたままの床が疎らに反射して、それがまた映えるんだ
夜の東京・新宿ミラノ座跡地の建設中のビルからの配信で見るからに寒いのに、コロナ禍とか以前にライブハウスから出てきたユニットじゃないから、叩き上げの現場のアーティストってわけじゃなく、おうちとの親和性も高かった。同時に幾つの層で感じて楽しませるかって話になるけど、繰り返しMVを再生していた人からすると、ライブを観ていても画としても印象的なあのアニメーションと、同時に文字として歌詞が浮かんで感じられるんだね
一昔前だと人間が逆にボカロっぽく歌ってみたりそういう発声法も色々と試されてきたけど、それを越えた先の時代でそこにこうやって温もりや肉感も載せた歌唱法が広く受け入れられるんだね。おそらくは天性のイノセントが、優しく傷をなぞってくる上に、同時にあたたかい包容力もある。楽曲自体、難しいことも簡単そうに成立させてるから、思うより壁は高いよ。アレンジが肝で、落とし込みが巧み。また、歌のグルーヴとの絡め方で強い中毒性を生んでる
10代の女の子が憧れたり真似したくなるってのは重要な要素だけど、それに十分なパフォーマンス。そこに危うさと儚さも併せ持つから、それが体感を伴って、応援したくなるんだよね。小説を音楽にするとのことだけど、君のことのように感じられるよね。行間を埋めているようでいて余白が残してあって、少しでも心が動いた人はそこから楽曲が自分のことになっていくんじゃないかな。たくさんの仕掛けが施してある
THA BLUE HERBの2020年6月6日の初の有料ライブ配信「CAN YOU SEE THE FUTURE?」が18時(夜6時)からで、それを地元である札幌ススキノのビルの屋上からっていうのが滅茶苦茶よくてね。あれから配信ライブも増えてきて、ストーリーの持たせ方って浸透してきているのかなと。時折入る外のカット、建設中、跡地、夜遊び、街の夜に溶け込みながらも確かにそこにいて、音を鳴らし光り輝く様がさ。本来は立入禁止とか、こういう少しのヤバさが意味になるんだよね
白のMA-1に自分達でスプレーしたオリジナルデザインの衣装とか、差別化とオンリーワン感の演出。それに乗っかるファンや画面越しのオーディエンスも、自然と投影したくなるんじゃないかな。インスタライブとかまでは追っていない層からすると、表面的には部分的にしか見せなかった所から一気に開けた感じで。だけど、距離感の見せ方と感じさせ方の配分がアーティスト性を損なわないんだ
思い思いのマグカップで画面越しに乾杯とか、ikuraさんのキャラと空気感も相まって巻き込まれちゃうんじゃないの。配信というものの特性を強みに変えられるんだね
Voを聴かせるMixに照明とセットも十分、外でも何処ででもやれるチームだってことの証明にもなったんじゃないかな。サポートの禊萩ざくろさん、凄くいいね
今年に入ってからだと、DIMLIMのPREMIUM SHOW -Let's talk about the essence-が現在進行形の音楽が生きていることと新しい可能性のその先を予感させてくれたけれども、規模や音楽性は違っても面白いものは必ずあるし、せっかく今生きてるんだから新しいものは新しいもので楽しんだ方が絶対に人生は楽しくなる
愛と感謝が幸せを生むのかな。ちょっとどうなのかなと思ってる人にも、まだ今からでも遅くないって、未来に楽しみを持たせてくれるライブだったよ。実は今までちゃんと聴いたことはなかったんだけど、このライブからは時間さえあればずっと聴いてる。これから先の活動はリアルタイムで楽しませてもらいます。イメージが先行したり難しいこと考えちゃう人も、一回ちゃんと聴いてみるといいと思う。誰がどこまで関わってってのは置いといて、amazarashiはプロモーションやブランディング含め好きなんだけど、世間が今やっぱジャンプは凄いわってなってるように、やっぱソニーは凄いわ。それぞれの活動やYOASOBIとして打ってきた点の一つ一つが重なって、こうやって今のような大きなうねりになるんだね。ED演出は鳥肌立ったよ。ライブレポートというかYOASOBIの感想と考察ですが、勉強させていただきました。本当の自分、出会えるかもね