これちょっと面白かったので書きます。
最近、映画やドラマを「早送り」で観る人が増えているという。作品に対する冒涜とも思えるその行為は、なぜ拡がっているのか。背景には、大きくわけて3つの要因があると、エンタメ事情に詳しいライターの稲田豊史氏は考察する。@Yutaka_Kasugahttps://t.co/iCwvWvApQe
— 現代ビジネス (@gendai_biz) 2021年3月29日
YouTubeで5分の動画で映画1本を結末まで解説してくれるようなものが増える前から、誰かがテキストでまとめたものを読んでそれで「観たことにする人」もたくさんいたし、SNS全盛で可視化されたって面も大きいのではないかと。ネット発達以降、これは昔からだよ。早送りや何やの問題はもっと昔から。無料の動画配信サイトや、定額制動画配信サービスの浸透と充実度に起因して、特にコロナ以降に爆発的に増えたのは疑いようもないけど。
何のために、何がしたい、どうなりたい、それによって観方は選べばいいし、本人がそれでよければそれがいいんじゃないの。好きの種類はそれぞれだし、何が大事なのかも人それぞれ。
話題に使いたい、何かビジネスチャンスを探りたいとかなら、3倍速でも全然いいと思う。知識と情報を得る、そういう本みたいな使い方だね。作品にとっては、観てもらえないことによる損失が最も大きいから。世に出した時点で、許された範囲で受け手が自由に選択するものなんだよ。
たとえば深夜アニメは1クールに何十本もやっているわけだけれども、私はそのほぼすべてを観ていて、再生速度は必ず標準。OPもEDも飛ばしたことはない。それ含めて作品だからね。
回り道、無駄と感じたりコスパが悪いと感じることは、本人の能力と性格に相談するのがいいんじゃないかな。そうやってしか得られないものもあるし、そうじゃなくても得られる人もいる。やるだけのことをやるかやらないかの選択で、それをやる人には器以上の人や物が集まってくるものだと思うけどね。強引なやり方は嫌いじゃないけど、近道をするってことは中身が伴わないってことだよ。
映画の話に戻ろう。映画も海外の長編だけでも今までに万単位の本数を観ているけれども、それも必ず標準。相当つまらなかったり出来が悪くても、寝そうになったり途中で止めた経験もほぼないね。人は好きにすればいいと思うけど、自分に関していえば、吹き替えで観るくらいなら観ない方がマシだし、初見での実況やスマホなど不完全な環境で観るくらいならこれも観ない方がずっといいという考え。そういう風に観ることで損してると思うから。勿論、そういう楽しみ方を否定する気は1%もないよ。
今までに一度も観たことのないものを初めて観るのが好きだし、演出を存分に楽しみたいから、それなりの環境じゃないとそこそこしか楽しめないんだよね。瞬き我慢してまで演出を読み解こうってんだから。主にストーリーを楽しみたい人は、自分と違ってその辺の自由度は高いんじゃないかと思う。
そんな私でも、何が目的かというのは本当に重要で、誰かと観ること自体に意味と価値を見出しているのであれば、時にテレビ放送の映画を吹き替えで観ることもある。ここに関していうと、自分一人では絶対に今後の人生で観ることがないであろうものに限るけどね。
セリフですべてを説明されないとわからない人って、日常会話やLINEなどで相手が本当に伝えようとしていることや、どうして欲しくてそう言っているのかがわからなくて困ったりしないのかな。そういう訓練にもなると思うのだけれども。
何に使うかと、無意識に上とか下とか設定してる人も多いと思うよ。これはそういう風にしてもいいものって。アダルトの世界はずっとそうやって消費されてきたわけでしょ。飛ばしたり、好きそうなところや必要なところだけ観たり。それも時に勝手にUPされたものなのを知ってて。
別にすべてに敬意を持てとは私も思わないし、自分に出来る範囲で映画やドラマや現代アニメと向き合ってる。明らかに出来が悪いアニメは、主にただストーリーを追うだけになったりもするしね。そういうものを、今後も観て語っていくために一応は観て最低限は取り入れておこうって、私のそれも立派な消費だよね。
細かく観て細かいところまで拾って語りたいなら、標準で真剣に観るしかないでしょ。天才じゃないんだから。何のために、何がしたい、どうなりたいだよ。後ろめたくないなら、堂々と好きな楽しみ方をすればいい。あなたにとってそれは、どんなものですか。