音の鳴りが凄過ぎる…現実との境界を越え、一気に郷愁へと引き込む開幕。
映像作品における、ある人達のある頃を映して、自然とそこに投影させるって意味では今期一かも。
速度と感覚は、現代人の特に都市に生きる者のそれとは少し違ったりするけど、作りが丁寧で安心して身と心を委ねられるんだよね。こういうのも悪くないなって。
出席日数とか高校に関する描き、考え方にやり取りも昔のドラマっぽい。
先生の実際にいそうな感じとファンタジーの塩梅もいいね。他の生徒との会話の組み方も、いい意味でちょっと古くさいけどそれがまた粋。
変に新しいことばかり追い求めていないで、こういうのでいいんだよ。こういうのがいい。
アニメ的なキャラ付けはあっても、都合のためだけじゃなくきちんと男キャラの内面も描ける人が描いてるんだね。
2話を経た上での、気持ちと瞬間の描きがいい。この言葉や表情はどの意味かなって、想像しながら観れる。
創作物だから急なところは急でいいけど、こうやって少しずつ知って少しずつ変わっていくものなんじゃないの。
普通は知らないようなこともキャラと関係性を通して自然と伝えてきて、尤もらしさがあるから年頃のそれはあっても安っぽくならない。
構図とカット、陰影もよく計算されていて、嫌みのない演出は厚みがある。
上手く言えない感情、人とはそういうものだよねという内面の動きもいい。キャラが生きてるんだ。
無茶な台詞と今きて欲しい言葉のバランスとタイミングも完璧。病室でのちょっとやり過ぎなくらいの水の使い方にも感心した。
「だって」と「でも」は、いらないんだよ。それでも、素直によかったねって思える作品は貴重かも。
舞台選定の良さと危うさ、手順は踏んでるけど、いのちというものについて3話でここまでやるとは思わなかった。そこからの親子の線の繋ぎ方も秀逸。
死と誕生、勇気の意味。あたたかく優しい記憶、すべては水からはじまる
3話のキャプ画像まとめ倉庫「いのちは、海から」キャプチャー