「You talkin' to me?」
今期のストリートの覇権ノワール、裏モルカー。クリスマスの奇跡。
どれだけたくさんの映画を観て、どれだけたくさんの本を読んで、どれだけたくさんの音楽を聴いて、そしてどれだけたくさんのことを今まで実際に経験してきたのか、そういうことが試される作品で、1話からずっと今期の裏のトップだった。
パッと見、表面だけなぞればネタ的な面白さとしてマスにも食い込めるし、企画段階からの仕込みも凄くて、最初から最後まで計算されたもの以外に隙がない。
映画のタクシードライバーをベースに観るだろうなっていうのもギミックに組み込まれていて、途中までは別な観方をしていたのだけれども、考察したりまんまと騙されたりするのが最高に楽しかった。
スタイリッシュにイルでマッドでドープな映像表現でもよかったけど、作品としての必然性もあるし、現代の病巣、リアルタイムに今現在のストリート感を表現するにはこのやり方が一番だったんだろうね。
4話とか特にわかりやすいけど、最後まで漫画のヒミズくらいヤバかった。古谷実さんオマージュ強かったし、現代の技術なら古谷実作品アニメ化しても成功するかも。
人はまた夢を見て、何を失くし、何を得る。救いや赦しなんてのは人それぞれで、きっとみんなが別の世界を見てる。全部良いも全部悪いもない、目を開けば、怖いことばかりじゃないんだよ。でもこれ観ないと今期は始まらないし、終われません。
オーディオドラマ第13.13話「本日貸切」も聴きましょう。お客さん、どちらまで?
13話のキャプ画像まとめ倉庫「どちらまで?」キャプチャー